1982年7月のモントリオール・ジャズ祭に出演したジャコの映像作品。1982年といえば6月のクール・ジャズ祭(『Truth, Liberty & Soul?Live In NYC: The Complete 1982 NPR Jazz Alive! Recording』に収録)、9月には日本のオーレックス・ジャズ祭への出演(『Twins I & II』に収録)で総勢21名のビッグ・バンド編成で公演を行っている。本作はその合間の7月にカナダ、モントリオール・ジャズ祭に出演したライヴ映像。ビッグ・バンドの主要メンバー5名(ランディブレッカー(tp)、ボブ・ミンツァー(ts)、オセロ・モリノウ(steel-ds)、ピーター・アースキン(ds)、ドン・アライアス(per))とジャコを合わせた7人編成であった。
#2《Chicken》でジャコは顔にペインティングを施している。ビッグ・バンドではデイビッド・バージェロン(tuba)の独奏が話題となった#3《Donna Lee》、本作ではボブ・ミンツァーのバス・クラリネットの独奏でスタート。ミュート&エフェクトのランディ・ブレッカーとのユニゾン、曲の終盤のジャコのベース・ソロも見どころ。
デジタル・ディレイを使って自身のベース音のサンプリングしたリズム上にベース・ソロを被せる#4《Bass Solo》はまさにジャコの独壇場。ミンツァーが提供した#5《Mr. Phone Bone》は17分にも及ぶ長尺だがジャコは前半7分ほど出てこない(笑)。曲のテーマ部分に入ってから他のメンバーが“早く戻って来いよ~!”な雰囲気が気の毒な感じだが、ジャコが入ってからは一転も強烈にスイングする。#6《Fannie Mae》はジャコのステージでは定番のクロージング・ナンバー。ここでもご機嫌のヴォーカルを披露してくれている(決して上手くはない!)。
Live In Montreal 【DVD】
Tracklist
- Overture (Opening)
- Chicken (Pee Wee Ellis)
- Donna Lee (Charlie Parker)
- Bass Solo (Jaco Pastorius)
- Mr. Phone Bone (Bobby Mintzer)
- Fannie Mae (Buster Brown/Clarence Lewis/Morgan Robinson)
Personnel
Jaco Pastorius – bass
Peter Erskine – drums
Don Alias – percussion
Bobby Mintzer – saxophone, bass clarinet
Othello Molineaux – steel drums
Randy Brecker – trumpet
Notes
Recorded Live At The International Montreal Jazz Festival, July 1982.