『Mingus』はジョニ・ミッチェルが発表したアルバムの中で最もジャズ寄りの作品。共にアルバムを制作していたベーシスト、チャールズ・ミンガスが完成を見ずに他界したため、ミンガスの追悼作に路線変更。サポートにジャコ・パストリス(b)、ハービー・ハンコック(key)、ウェイン・ショーター(sax)、ドン・アライアス(per)、ピーター・アースキン(ds)を起用し1979年に発表した。
ライナーノーツにジョニミッチェルは『Mingus』の制作にあたって何人かのミュージシャンとセッションをしたと事と謝辞の記述がある。
名前が挙がっているのはエディ・ゴメス(b)、ジョン・ゲリン(ds)、フィル・ウッズ(as)、ジェリー・マリガン(bs)、ダニー・リッチモンド(narration)、トニー・ウィリアムズ(ds)、ジョン・マクラフリン(g)、ヤン・ハマー(mini-moog)、スタンリー・クラーク(b)。彼らに対して謝意が綴られている。原文はジョニ・ミッチェルの公式サイトにも掲載されている。
そのジョニ・ミッチェルと彼らとのセッションの一部と思われる音がYouTubeに上がっていた!
トラックリストは以下の通り(曲ごとのパーソネルは不明)。
- Introduction (The Whole Outdoor Scene) – Mingus? Tune
- Edith and the Kingpin
- God Must be a Boogie Man
- Coin in the Pocket (Rap)
- Dry Cleaner From Des Moines
- Lucky (Rap)
- Unknown – Mingus? Tune
- Epilogue (Solo Piano)
- A Chair in the Sky (Live)
- Goodbye Pork Pie Hat (Live)
初めて耳にしたが音質は良い。《Edith and the Kingpin》はアコースティック・バージョンで録音されている(この曲は『Mingus』には収録されていない)。
『Mingus』収録バージョンでは独特の“間”がポイントだった《God Must be a Boogie Man》はミディアム・テンポのアレンジに。ピアノ弾き語りバージョンの《A Chair in the Sky》や《Goodbye Pork Pie Hat》はライヴ・バージョン。
《The Dry Cleaner From Des Moines》はホーン・セクションのパートをヤン・ハマーのミニ・ムーグがカバーしたと思われる。ジャコ・パストリアスとウェイン・ショーターの音録りがこの時既に済んでいたようだ。
動画のサムネイルは『Mingus』のライナーに掲載されていたミンガスの肖像。ジョニ・ミッチェル自身のアートワーク。