パット・メセニー1976年発表のファースト・アルバム。ジャコ・パストリアス(b)とボブ・モーゼズ(ds)によるギター・トリオ作品。収録全8曲のうち#8《Round Trip / Broadway Blues》以外はメセニーのオリジナルでジャコは#3《Unity Village》を除く全曲に加わっている。
ジャコに各曲でソロパートが与えられてはいるものの、自身のアルバムで見せるグルーヴ感溢れる奔放なプレイからは距離を置き、パットが紡ぐメロディーに寄り添う堅実なプレイが占める。イチオシは美しいパットのメロディーと地味ながらもジャコのバッキングとソロが光る#1《Bright Size Life》と、局の後半にパットとジャコのインター・プレイが聴きどころの#8《Round Trip / Broadway Blues》。
パットは1954年ミズーリ州生まれ。13歳でギターを始め、1972年に入学していたマイアミ大学で教鞭取る立場になった早熟のギタリスト。ヴィブラフォン奏者ゲイリー・バートンに見いだされ、1974年には彼のグループの一員として初めてのレコーディングに参加。
当時ジャコ(21歳)はマルチ・リード奏者アイラ・サリヴァンに師事しており、マイアミ大で行われたアイラ・サリバンのジャズ・クリニックに同行していた。ジャコのベースプレイに衝撃を受けたパットはボブ・モーゼス(ds)とトリオを結成。ボストンで何度かセッションを行った(この音源は『Portlait of Jaco』に収められている)。
ジャコとパットがこのアルバム以外で共演している作品はジョニ・ミッチェルのライヴ盤『Shadows & Light』と、ポール・ブレイ(key)らとのセッション『JACO』がある。
Bright Size Life
Tracklist
- Bright Size Life (Pat Metheny) 4:45
- Sirabhorn (Pat Metheny) 5:29
- Unity Village (Pat Metheny) 3:40
- Missouri Uncompromised (Pat Metheny) 4:21
- Midwestern Nights Dream (Pat Metheny) 6:00
- Unquity Road (Pat Metheny) 3:35
- Omaha Celebration (Pat Metheny) 4:18
- Round Trip / Broadway Blues (Ornette Coleman) 4:58
Personnel
Pat Metheny – 6-string guitar, electric 12-string guitar
Jaco Pastorius – bass
Bob Moses – drums
Notes
Recorded December 1975 at Tonstudio Bauer, Ludwigsburg.