1979年9月ジョニミッチェルがカリフォルニア州サンタ・バーバラ・カウンティ・ボウルで行ったライヴ音源を収録したCD作品『Shadows and Light』の映像版。初版は1980年にレーザー・ディスクでリリースされた。しばらくしてVHSビデオでも発売されたが、その後DVDで再発されるまでしばらく待たされた思い出がある。
この映像作品はジョニ自身のこだわりが色濃く反映されたものになっている。CDでちょっと不自然なオープニングだった部分は、ジェームズ・ディーンの主演映画の一コマを挿入したものだと分かる。全編を通してライブ場面だけでなく、曲によってミュージックビデオのようにイメージ・クリップをふんだんに盛り込んでライブ映像のカメラワークが単調なのを補った格好だ。
また本作はCDと収録内容と曲順は異なり、いくつかの演目が削られてしまった。初版がレーザーディスクだったため、その容量に収める必要があったのだろう。それでもこの映像コンテンツは絶対に揃えたいアイテムだ。というのも、CDには収録されなかったジャコのベース独奏シーン#7《Jaco’s Solo/The High And Mighty/Third Stone From The Sun》があるのだから!。
その映像が↓これ。
当初これがオリジナルだと思っていたのだが、後にこに収められたジャコのベース・ソロは編集されたもので、実際は7分近い演奏だったことがわかった。YouTubeにノーカット音源がアップされていた!オリジナル音源には《Chromatic Fantasy》、《Broadway Blues》などが含まれている。
その音源が↓これ。
ジョニ名義の作品にジャコの独演を丸っと収録するキャパは無いのも当然だが、ジャコ目当てにこの作品を買う向きにはちょっとがっかりするかも。とはいえ、編集後の映像が不自然な繋ぎに方になっていないのが救い。
ジョニやジャコの演奏シーンを追う向きにはありがたすぎる映像コンテンツ。ドン・アライアスがコンガだけでなくドラムセットでプレイする姿や、若かりしパット・メセニー、マイケル・ブレッカー、ライル・メイズ、ザ・パースエイジョンズらの賢明なサポートもよくご覧いただきたい。
Shadow And Light【DVD】
Tracklist
- Shadows And Light (I’m Not A) Juvenille Delinquent
- In France They Kiss On Main Street
- Edith And The King Pin
- Coyote
- Free Man In Paris
- Goodbye Pork Pie Hat
- Jaco’s Solo/The High And Mighty/Third Stone From The Sun
- Dry Cleaner From Des Moines
- Amelia
- Pat’s Solo
- Hejira
- Black Crow
- Furry Sings The Blues
- Raised On Robbery
- Why Do Fools Fall In Love
- Shadows And Light
Personnel
Jaco Pastorius – bass
Don Alias – drums
Pat Metheny – lead guitar
Joni Mitchell – guitar, vocals
Lyle Mays – keyboards
Michael Brecker – saxophone
The Persuasions – Backing Vocals (tracks: 15, 16)